細川歯科医院の考え方 : 治療に対する考え方

治療に対する考え方

細川歯科医院が、他の多くの歯科医院と明確に一線を画していると自負している点は、最新の治療技術や高価な設備といった目に見えやすい要素以前に、歯科医療そのものにどう向き合うのかという、極めて根本的な「治療に対する考え方」そのものにあります。

私たちは、どのような価値観を最も大切にし、どのような信念に基づいて日々患者さまと向き合っているのか、その揺るぎない核心部分を、誤解のないよう丁寧にお伝えしたいと考えています。

一般的に歯科医院を受診される方の多くは、歯が痛む、噛むと違和感がある、腫れているといった、「今まさに困っている具体的な症状」を抱えて来院されます。

当院では、まず何よりもその切実な訴えを正確に受け止め、患者さまが感じている不安や苦痛を、可能な限り速やかに取り除くことを、診療の最優先事項としています。

これは医療の基本中の基本であり、「主訴の解決」と呼ばれる極めて重要なステップです。

現在の苦痛が解消されないままでは、患者さまが安心して次の話を聞いたり、将来のお口の健康について考えたりする余裕は生まれません。

だからこそ私たちは、まず目の前の問題に真摯に向き合い、確実な処置を行うことで、信頼関係の第一歩を築くことを大切にしています。

そして、その主訴が落ち着いた後に、他の部位の治療をどうしていくかについては、決して医療者側の価値観や都合を一方的に押し付けることはありません。

患者さまと十分な時間をかけて対話を重ね、ご本人が何を望み、これからどのようなお口の状態で過ごしていきたいのか、その意思や将来像を共有したうえで、本当に必要だと双方が納得した場合にのみ、次のステップへ進むという姿勢を徹底しています。

治療期間に対する考え方についても、当院は一般的なイメージとは大きく異なる視点を持っています。歯科治療はしばしば、「数か月から半年、あるいは一年以内に終わらせるもの」と捉えられがちですが、こうした時間的な枠を優先した治療は、ともすると医療側の都合による押し付けとなり、患者さまにとって過度な負担や精神的なストレスを生む原因になりかねません。

私たちは、治療のゴールを短期的な期間設定で考えることはありません。

細川歯科医院が見据えている真のゴールは、患者さまがその人生を全うされる最期の瞬間まで、ご自身の歯で食事を楽しみ、不安なく噛める状態を、できる限り維持し続けることにあります。

治療とは、一時的に悪い部分を修復して終わりにする作業ではなく、生涯にわたってお口の健康を支え続けるための長い道のりを、患者さまとともに歩む「伴走」であるべきだと、私たちは考えています。

歯科の二大疾患である、むし歯と歯周病に対しても、当院はこの考え方に基づいた明確な哲学を持って向き合っています。

むし歯について言えば、かつて主流であった「早期発見・早期治療」、すなわち見つけ次第すぐに削って詰めるという考え方は、現代の歯科医療において、必ずしも最善とは言えません。

一度歯を削り、人工物を詰めれば、その境目から再びむし歯が生じる「二次カリエス」のリスクを、生涯にわたって抱えることになります。

私たちは、この「治療が次の治療を呼ぶ」という負の連鎖を断ち切るため、初期のむし歯に対しては安易に介入せず、慎重な経過観察を選択します。

具体的に治療を行うかどうかの判断は、見た目の色だけではなく、明確な欠損があるか、器具で触れた際に歯質の軟化が確認できるか、あるいはレントゲン画像で客観的に病変が認められるかといった、科学的根拠に基づいて行います。

こうして歯の組織の健全性を冷静に見極めることで、かけがえのない天然歯を、可能な限り長く残す努力を惜しみません。

一方、歯周病に関しては、単に歯石を取れば解決するような単純な病気ではなく、生活習慣や体質、さらには心のあり方までもが深く関わる、非常に奥の深い疾患であると捉えています。

教科書的な治療手順は存在しますが、患者さま一人ひとりの背景はまったく異なるため、画一的なマニュアルを当てはめることは決してしません。

その方の生活リズムや価値観に寄り添いながら、無理のない形で続けられる関わりを重視しています。

歯周病治療の本当の成否を分けるのは、処置そのものよりも、患者さまご自身の意識がどう変わり、日々の行動がどう変化していくかにあります。

私たちの役割は、単に一時的な治療を施すことではなく、患者さまが「自分のお口を大切にしたい」と心から思えるよう働きかけ、その思いを長期的な生活習慣の改善へとつなげていくことだと考えています。
ここで、あえてお伝えしなければならない重要な現実があります。それは、「治療を重ねれば重ねるほど、必ずしも歯が長持ちするわけではない」という事実です。

例えば、歯の根の治療を繰り返すと、どれほど丁寧に行ったとしても、歯の構造は少しずつ薄く、脆くなっていきます。その結果、見た目はきれいに整っていても、最終的には歯が縦に割れてしまう「歯根破折」を起こし、抜歯に至るケースが少なくありません。

こうした経験を積み重ねる中で、私は、「過度な治療介入こそが、歯の寿命を縮めているのではないか」という結論に至りました。

むやみに手を加えないこと、必要以上に治療をしないことこそが、結果的に歯を最も長く守る最善の選択となる場合があるのです。

だからこそ、当院の診療方針の核心は、「治療を必要最小限に留めること」にあります。主訴が解決した後は、四か月ごとの定期的なメインテナンスを通じて、お口の中の状態を丁寧に見守っていきます。

この時間は単なる検診ではなく、私たちにとっては極めて重要な「治療の一部」です。日々のセルフケアによって歯肉がどのように健やかに変化しているのか、初期のむし歯が進行せずに安定しているかを確認し、必要であれば最小限の助言や介入を行いながら、適切なタイミングが来るのを待つのです。

お口の病気は、長い年月をかけて、少しずつ進行してきた結果として現れるものです。だからこそ、回復への道のりもまた、焦らず、時間をかけて向き合う必要があります。

「早く終わらせることが正しい」という固定観念を手放し、必要なときに、必要な分だけ、適切な処置を行う。そのための「見守る勇気」と「最小限の介入」こそが、皆さまの大切な歯を一生涯守り抜くための、細川歯科医院の揺るぎないスタンスなのです。






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