歯科医療の質は、技術や設備だけで決まるものではありません。私たちは、実は「時間のゆとり」からこそ生まれるものだと考えています。
細川歯科医院では、この考えを診療の根幹に据え、「時間を大切にすること」を医院としての揺るぎない約束とし、日々の診療に真摯に向き合っています。
歯科医院を受診した際、予約時間通りに来院したにもかかわらず、長時間待たされたという経験をお持ちの方は、決して少なくないでしょう。
多くの医療機関で、半ば当たり前のように見受けられるこの状況に対し、私たちは強い問題意識を持っています。
患者さまの貴重な時間をお預かりする以上、「待たせること」を前提とした診療体制は、本来あるべき医療の姿ではないと考えているからです。そのため当院では、完全予約制を徹底し、いわゆる詰め込み型の診療とは一線を画した体制を整えています。
私たちが、ここまで時間にこだわる理由は明確です。
診療を詰め込み、常に次の患者さまの存在を意識しながら治療を行う環境では、どうしても気持ちに余裕がなくなります。その結果、目の前の患者さま一人ひとりと丁寧に向き合うことが難しくなってしまいます。
治療内容の説明が簡略化されたり、細かな変化を見逃してしまったりする可能性も、否定できません。歯科医療は、繊細さと集中力を要する仕事であり、時間に追われる状況は、その質を確実に低下させてしまいます。
だからこそ私たちは、診療に必要な時間を十分に確保し、落ち着いた環境の中で、最善の治療を提供することを何よりも重視しています。
院長である私は、歯科大学卒業後、非常に勉強熱心で、診療に厳しい姿勢を貫く歯科医院で修業を積んできました。

そこでは、治療技術の高さはもちろんのこと、医院全体のシステムや時間管理が徹底されており、無駄のない流れの中で、質の高い医療が提供されていました。
また、研修や勉強会を通じて出会った著名な先生方も、例外なく「時間を大切にすること」を診療哲学の中心に据えておられました。
高い技術を持つ一流の歯科医師ほど、決して慌てることなく、むしろ贅沢とも言えるほど時間をかけて、一つひとつの処置を丁寧に仕上げていく。
その姿を間近で見てきた経験が、現在の診療スタイルの原点となっています。
こうした背景から、細川歯科医院を開業した当初より、時間管理は医院運営の中で、最も重要な柱の一つとして位置づけてきました。当院で「待ち時間がほとんどない」と感じていただけるのは、決して偶然ではありません。
診療が始まる前から、スタッフ全員がその日のスケジュールを共有し、治療内容や所要時間を綿密に想定したうえで、準備を進めています。時間がかかると予測される治療には、あらかじめ十分な枠を確保し、途中で慌てることのないよう配慮しています。
また、診療の終了時間が近づくと、スタッフ同士が自然と連携し、次の準備に取り掛かる体制が整っています。
全員が治療の流れを正確に把握し、「患者さまをお待たせしない」という共通の意識を持って行動しているからこそ、この体制が成り立っています。
この仕組みは、チームワークと高いプロ意識が結集した結果であり、私たちが誇りを持っている点でもあります。
私たちが、ここまで時間を大切にするのは、すべて患者さまにとって価値のある医療を提供したいという一心からです。
そのため、患者さまにも一つだけ、お願いしたいことがあります。

それは、予約時間の五分前にはご来院いただくということです。
限られた診療時間の中で、最大限のパフォーマンスを発揮し、丁寧で質の高い治療を行うためには、準備の時間も含めた時間管理が欠かせません。
誠に心苦しいお願いではありますが、治療のご予約において、十分な治療時間を確保できない場合、10分以上の遅刻があった際には、その日の診察を見合わせ、改めてご予約をお取り直しいただいております。
また、メインテナンスやクリーニングの場合でも、15分以上遅れてしまうと、細やかな処置が難しくなるため、同様に日程変更をお願いしております。
「時間を守る」という行為は、単なるルールではありません。歯科医師と患者さまが、互いを尊重し合うための、大切な約束だと、私たちは考えています。
この相互の配慮こそが、安心して治療を受けていただくための、信頼関係の第一歩です。限られた時間を、双方にとって意味のある、価値あるものにする。
その姿勢を、これからも貫きながら、細川歯科医院は、誠実で質の高い診療を続けてまいります。

私たちの理念に、ご理解・ご賛同いただける皆さまのご来院を、心よりお待ちしております。


「親友以上、家族未満」という言葉には、院長が長い時間をかけて悩み、考え抜いた末にたどり着いた、患者さまとの理想的な関係性への答えが込められています。
細川歯科医院の院長は、歯科医療の技術を磨くことはもちろん、日々の診療や医院運営、さらには人との関わり方そのものに対しても、常に真剣に向き合い、その時点での最適解を導き出す姿勢を何よりも大切にしてきました。それは、歯科医師と患者さまという立場の違いを超えた、「人と人との関係づくり」においても同様でした。
開業当初から、院長の心を占めていた大きな問いがあります。
「患者さまにとって、自分はどのような存在であるべきなのか」
「そして、医療の現場において、どのような距離感が最も信頼につながるのか」
この問いは簡単に答えが出るものではなく、院長は来る日も来る日も、自問自答を繰り返してきました。
最初に思い浮かんだのは、「患者さまを友達のように大切に想う」という関係性でした。医師と患者という壁をできるだけ低くし、友人同士のような親しみやすさを持てば、治療に対する不安や緊張も和らぎ、お口の悩みを気軽に相談していただけるのではないか、と考えたのです。
しかし、実際に強い痛みや深刻な不安を抱えて来院される患者さまと向き合う中で、院長の中に一つの違和感が生まれました。あまりにも「友達」という感覚に寄り添いすぎてしまうと、予約という大切な約束事に対する意識が曖昧になったり、医療現場として必要な緊張感や秩序が損なわれたりするのではないか、と感じるようになったのです。
次に考えたのは、多くの医療機関でも理想として掲げられる、「患者さまを家族のように想う」という考え方でした。家族を想うように、見返りを求めず、全力で寄り添う姿勢は非常に尊く、医療の本質にも通じるものがあります。
しかし、それを現実の医院運営に当てはめ、深く考えたとき、院長は大きな矛盾に突き当たりました。本当の家族であれば、夜中であろうと休日であろうと、助けを求められれば迷わず駆けつけるでしょう。
しかし、医院という組織として、すべての患者さまに対して同じように私生活を顧みない対応を続けることは、長期的に安定した医療を提供するうえで、物理的にも精神的にも限界があります。
「家族」という言葉を安易に使うことは、むしろ無責任になってしまうのではないか。院長は、その点にも真剣に向き合いました。
そうした試行錯誤と葛藤を重ねた末に、院長がたどり着いた答えが、「親友以上、家族未満」という独自の距離感でした。
単なる友人ではなく、その人の人生や背景に深く思いを巡らせ、時には厳しいことも含めて真剣に向き合う、"親友"としての情熱を持つこと。そして、家族そのものにはなれなくとも、家族の一歩手前の存在として、最大限の敬意と慈しみをもって接すること。
この明確な境界線を自分の中に定めたことで、時間や規律といった医療現場に欠かせないルールを守りながらも、心からの親愛をもって患者さまと向き合えるという、揺るぎない納得感が生まれました。
現在、細川歯科医院では、この「親友以上、家族未満」という考え方を、院長だけでなくスタッフ全員が共有し、日々の診療に取り組んでいます。近すぎず、しかし決して遠くもない距離を保ちながら、誰よりも親身に寄り添い、一人ひとりの健康と人生に真剣に向き合うこと。
その誠実で一生懸命な姿勢こそが、長く信頼される歯科医療の土台になると信じています。これからも私たちは、患者さまと共に歩み続け、丁寧で真心のこもった医療を提供してまいります。


細川歯科医院が、なぜこれほどまでに「予防」に情熱を注いでいるのか。その背景には、院長自身がこれまでに積み重ねてきた経験と、日々の診療の中で磨き上げてきた独自の予防システムがあります。本稿では、その想いと考え方を、一つひとつの言葉に心を込めて、できる限り丁寧にお伝えいたします。
かつての歯科医療は、「歯が痛くなってから行く場所」「困ったときに駆け込む場所」という認識が一般的でした。
しかし近年では、「特に痛みはないけれど、今の状態を確認してほしい」「将来も健康でいるために、定期的に診てほしい」と考える、意識の高い患者さまが確実に増えてきています。
これは、お口の健康が全身の健康と深く結びついていることが、少しずつ社会に浸透してきた証であり、私たちにとっても非常に喜ばしい変化です。
一方で、「予防が大切なことは分かっているけれど、どの歯科医院を選べば本当に安心できるのか分からない」といった戸惑いの声を耳にすることも、決して少なくありません。
だからこそ私たちは、当院が実践している予防歯科の考え方と、その裏側にあるこだわりを、包み隠さずお伝えしたいと考えています。
細川歯科医院では、患者さま一人ひとりに専任の歯科衛生士がつく「担当制」を採用しています。
定期的なメインテナンスを通じて、お口の中の状態を数か月、あるいは数年という長い時間軸で継続的に記録し続けることで、ご本人でも気づかないようなわずかな変化や、将来的なトラブルの兆しを早い段階で捉えることが可能になります。これは、単発の診察では決して得られない、大きなメリットです。
そして、当院の予防体制において、最も重要な要素の一つが、「クリーニングの前に、必ず院長が直接お口の状態を確認する」という工程です。
私は歯科大学卒業後、早い段階から歯周病治療や予防医学の重要性に強い関心を持ち、数多くの勉強会や研修に参加し、研鑽を積んできました。
そこで培われた「歯肉やむし歯を診る目」は、単に表面の汚れや見た目のきれいさを評価するものではありません。
その汚れが、たまたま付着した一時的なものなのか、それとも長い時間をかけて蓄積されてきたリスクの表れなのか。
歯肉のわずかな腫れや色調の変化、歯周ポケットの深さの微妙な違い、さらには見逃されがちな初期むし歯の兆候までを含め、まずは私自身が責任をもって厳密に確認します。
もっとも、院長一人の視点に頼ることはありません。私の診察の後には、日々のメインテナンスを通じて患者さまのお口を熟知している担当歯科衛生士が、クリーニングを行いながら再度細部までチェックを重ねます。
この二重の確認体制によって、見落としのリスクを限りなく減らし、問題が大きくなる前に対処することができるのです。
私がここまで「診る目」にこだわるようになった背景には、忘れることのできない原体験があります。歯科医師として歩み始めたばかりの頃、歯周病学の権威であり、『歯肉を診る』の著者としても知られる三上直一郎先生の講演会に参加した際の出来事です。
最前列でスライドを見つめていた私に、先生は問いかけられました。「この症例をよく見てください。歯の表面はピカピカに磨かれているのに、歯肉だけが真っ赤に腫れている。この矛盾した状態の理由が分かりますか?」。
当時の私には、その答えがすぐには分かりませんでした。
先生が静かに語られた言葉は、今でも強く心に残っています。「この患者さんは、普段はあまり歯を磨かない。でも、歯医者に来る直前だけは一生懸命に磨いた結果です。だから歯はきれいに見えます。しかし、歯肉の炎症は嘘をつきません」。
このエピソードは、私に大きな衝撃を与えました。歯肉の状態には、患者さまの日々の生活習慣やセルフケアの積み重ねが、驚くほど正直に表れます。
見た目を整えるだけではなく、その奥に隠れた真実を見抜くことの重要性と、それを担う歯科医師としての責任の重さを、私はこのとき深く胸に刻みました。
予防歯科を徹底することは、将来の痛みや大がかりな治療、高額な医療費を避けるためだけのものではありません。何よりも、ご自身の天然の歯を、生涯にわたって守り続けるための、最も確実な道です。
細川歯科医院は、患者さまが安心して大切な歯を任せられる存在であり続けるために、この妥協のない予防体制を、これからも変わることなく守り続けてまいります。
※なお、初めてご来院いただく際には、まずお口全体の現状を正確に把握することを最優先に考え、詳細なチェックや広範囲のX線検査を中心に行います。
そのため、本格的なクリーニングは二回目以降の受診からとなりますが、これは最善で無理のない治療計画を立てるために欠かせない大切なステップです。どうかその点をご理解いただけましたら幸いです。


歯科医療と「心」の関係について、私は長い間、静かに、しかし確かな問題意識を抱き続けてきました。
その想いが一つの行動として形になったのが、2013年、放送大学大学院という新たな学びの門を叩いたことです。
数ある学問分野の中で、歯科医師である私が最初に選んだ科目は「精神医学特論」でした。
それは、歯科医療の世界に身を置きながらも、「人の心」を理解せずして、本当に人と向き合う医療は成り立つのだろうか、という問いが、私の中で次第に大きくなっていったからにほかなりません。
本来、私たち歯科医師は、大学教育の過程において精神疾患について深く、体系的に学ぶ機会が決して多いとは言えません。
しかし私自身、日々の生活の中で、嬉しい出来事があれば自然と心が軽くなり、反対に悩みや不安が重なれば気持ちが沈み込む、そうした感情の波を自分自身の内側に感じながら、ある素朴な疑問を抱くようになりました。
世間でよく耳にする「躁うつ病」とは、自分が経験するこの気分の浮き沈みと、いったい何がどのように違うのだろうか。
その違いは量の問題なのか、それとも質的にまったく別のものなのか。
この純粋な知的好奇心こそが、私を臨床心理学という奥深い学問の世界へと導く原動力となりました。
実際に学びを進めていく中で、私がそれまで無意識のうちに抱いていた精神疾患へのイメージは、次々と覆されていきました。
中でも特に強く心に残っているのが、教材を通じて知った、北海道浦河町にあるべてるの家という地域活動拠点の存在です。
そこでは、統合失調症などの精神障害を抱える方々が、支援を受けながら共に生活し、働き、語り合いながら日常を営んでいます。
彼らの日々の暮らしを映像や記録を通して知るうちに、私は大きな驚きを覚えました。そこに映し出されていたのは、私が漠然と想像していた「病気らしい姿」ではありませんでした。
むしろ、自然体で、時に悩み、時に笑い合いながら、人間味あふれる穏やかな生活を送る姿が、当たり前のように存在していたのです。
この学びは、私自身の中に知らず知らずのうちに存在していた偏見や固定観念を、静かに、しかし確実に解きほぐしてくれる、非常に大きな転機となりました。
うつ病、パニック障害、統合失調症といったさまざまな病態を、医学的・心理学的に深く理解すればするほど、私は「診断名」ではなく、「その人自身」を見ることの大切さを実感するようになりました。
どのような心の痛みを抱えている方であっても、色眼鏡を通すことなく、一人の人間として正面から向き合い、その苦しさに想像力を働かせる姿勢が、少しずつ自分の中に育っていったのです。
例えば、パニック障害を抱える患者さまへの対応も、その変化を象徴する一例です。かつての歯科医療の現場では、発作のリスクを理由に、パニック障害のある方は「治療を避けるべき存在」、いわば禁忌のように扱われてしまう風潮がありました。
しかし、精神医学を体系的に学ぶことで、現在どのような薬を服用されているのか、発作の頻度や誘因、前兆はどのようなものかを正確に把握し、適切な環境調整や声かけを行えば、通常と変わらない安全な歯科治療が十分に可能であることを理解しました。
正しい知識を持つことは、患者さまが本来受けられるはずの治療を、理由のない不安や誤解によって諦めさせないための、大きな力になるのだと確信しています。
現代は、しばしば「ストレス社会」と呼ばれます。多くの方が、目に見えない重圧や不安を抱えながら、それでも懸命に日々を生きておられます。だからこそ、細川歯科医院は、単に「歯を治す場所」であることにとどまりたくはありません。
歯科診療という対話の時間を通して、ほんのひとときでも心が緩み、安心して羽を休められる、そんな場所でありたいと心から願っています。
その想いを現実のものにするために、私はこれからも社会人大学生として学び続け、臨床心理学の探求を止めることなく、歯科医療と「心」をつなぐ架け橋であり続けたいと考えています。

(参考までに今まで取得した単位を羅列します)
2013 精神医学特論('10)
2013 臨床心理学討論('11)
2014 臨床心理面接特論('13)
2014 臨床心理学研究法特論('12)
2014 発達心理学特論('11)
2015 投影査定心理学特論('15)
2015 家族心理学特論('14)
2015 心理・教育統計法特論('15)
2015 学校臨床心理学・地域援助特論('15)
2016 ヘルスリサーチの方法論('13)
2016 心理・教育統計法特論('15)
2017 障害児・障害者心理学特論('13)
2017 人間発達論特論('15)
2018 現代社会心理学特論('15)
2018 心理臨床における法と倫理('17)
2019 教育心理学特論('18)
2019 スポーツ・健康医科学('19)
2020 臨床心理面接特論Ⅰ('19)
2020 臨床心理面接特論Ⅱ('19)
2021 司法矯正・犯罪心理学特論('20)
2021 健康・スポーツ科学研究('21)
2022 成人の発達と学習('19)
2022 精神医学特論('22)
2022 保健医療心理学特論('22)
