細川歯科医院ブログ
先日、いつもお世話になっている歯科材料商のKOデンタルさんから、時折届けてくださる小冊子をいただいたのですが、今回ばかりは手にした瞬間の衝撃が違いました。
あまりに濃密な内容に驚き、診療の合間を縫って一気に熟読してしまったほどです。
その冊子のタイトルは、『開業医は、なぜ熱心に勉強するのか? 〜スタディクラブの系統外観〜』。
そこには、日本の歯科界を形作ってきた勉強会(スタディグループ)が、どのような情熱を持って誕生し、時代と共にどう変遷してきたのかが克明に綴られていました。
ページをめくるたびに、かつて私が憧れ、その背中を追い求めていた伝説的な先生方のお名前が次から次へと目に飛び込んできます。
「あの先生は、あのスタディグループの立ち上げに深く関わっていたのか」
「この勉強会は、あんな志から始まったのか」......。
名前こそ知っていても、その裏側にある設立の経緯やドラマまでは知らなかったことが多く、一つひとつのエピソードが当時の自分の熱い記憶と重なり、思わず懐かしさで胸がいっぱいになりました。
有名な先生方が独自のグループを作り、研鑽を積んできた軌跡は、まさに日本の歯科臨床の歴史そのものです。
「一体、これほどまでに深い内容を誰が執筆したのだろう?」と不思議に思って著者を確認してみると、そこには医療ジャーナリストの秋元秀俊さんのお名前がありました。
それを知って、すべてが腑に落ちました。
秋元さんはかつて、歯科界で最も権威ある定期刊行物『クインテッセンス』の編集長を務められていた方です。
日本の中で歯科の歴史と裏表を、最も深く、そして正確に知っている唯一無二の方と言っても過言ではありません。
秋元さんの筆だからこそ、これほどまでに説得力があり、血の通った記録になっているのだと納得しました。
私は現在、こうした大きなグループの枠組みからは少し距離を置き、独自に学びを深めながら日々の臨床に打ち込んでいますが、この小冊子だけは別格です。
私の原点を確認するための大切な資料として、ずっと手元に保管しておこうと決めました。
おそらく、今の若い世代の先生方がこの冊子を読んでも、ピンとこないと思います。
しかし、このわずか数ページの中に、日本の歯科医療を支えてきた先人たちの魂がぎっしりと凝縮されています。
誇張ではなく、この小冊子を酒の肴にすれば、気心の知れた仲間と一週間は熱く語り合える自信があります。
思いがけず過去の情熱に触れ、改めて自分自身の歯科医療に対する姿勢を背筋が伸びる思いで見つめ直すことができた、素晴らしいひとときでした。
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