オンライン資格確認は、保険証が資格確認証でも対応できるとはいえ、現在はマイナンバーに一本化され、これからは顔認証カードリーダーでの確認が当たり前になっていきます。
とても便利になる一方で、以前から少し気になっていたのが、オンライン資格確認PCにトラブルが起きた場合のことでした。
PCというものは、どれだけ注意して使っていても、いつかは必ず不具合が起きるものですし、そのときにすぐ対応できないと業務が止まってしまいます。
もしハードの故障やアップデートの影響でPCが起動しなくなれば、その瞬間から保険証の確認がまったくできなくなってしまいます。
そうなると、新たにオンライン資格確認PCを準備して設定し直す必要がありますが、当日や翌日にすぐ設置できるかというと、現実的にはなかなか難しく、数日、場合によっては1〜2週間ほどかかることも十分に考えられます。
そこで「万が一のときのために」と考え、先週あらためてPCを購入し、予備機としてもう一台オンライン資格確認PCを用意することにしました。
そもそも、このオンライン資格確認の導入から設置までの作業は、実は業者さんにお願いせず、すべて自分一人で行ってきました。
凝り性な性格ということもありますが、将来ネットワークエラーなどが起きたとき、すべてを業者さん任せにしてしまうと原因が分からず、たとえばケーブルが外れているだけだったり、アップデート後に設定が少しズレているだけだったりしても、自分では何も対応できなくなってしまう気がしたからです。
それなら最初から自分で理解しておこうと思い、作業を始めたのですが、これが想像以上に大変でした。
コンピューターやネットワークにはそれなりに慣れているつもりでも、マニュアル通りに進めれば簡単に終わる、というわけではありません。
インストール用のEXEファイルを実行して設定しても、後になってうまく動かず、同封されていたアンインストール用EXEで削除してやり直しても改善しない、ということを何度も繰り返しました。
さすがに行き詰まってサポートに電話すると、「アンインストールではなく初期化ツールを使わないといけません」と言われ、「ではアンインストールとは一体......?」と、思わず心の中でツッコミを入れたのを覚えています。
さらに、USBに挿してもカードリーダーが認識されず、あれこれ試しても原因が分からず再度サポートに問い合わせたところ、「USB3.0でないと認識しません」とのこと。マニュアルも決して親切とは言えず、PCに詳しくない方にとっては、かなりハードルが高い内容だなと感じました。
そんな試行錯誤を重ね、ようやくオンライン資格確認は無事に開通し、今では特に問題なく安定して動いています。
業者の方からは「最初から最後まで一人で設定された方は初めて見ました」と言われましたが、LAN構築など少し難しい作業を乗り越えるのがわりと好きな性格もあり、結局1週間以上かけてなんとか形にすることができました。
そのときは正直、「もう二度とやりたくないな」と思いましたが(笑)。
そして今回の予備機の導入です。正直、またあの苦労をするのかと思っていたのですが、驚くほどスムーズに設定が終わってしまいました。
現在使っている顔認証カードリーダーはパナソニック製ですが、今回購入したのはキヤノン製で、ICカードリーダーが内蔵されている新しい機種です。
注文が殺到して一時は販売中止になっていましたが、問い合わせてみたところ在庫限りであれば対応可能とのことで、なんとか滑り込みで注文することができました。
到着までは1〜2か月ほどかかるようなので、まだ顔認証カードリーダーとオンライン資格確認PCの連携はできていませんが、届き次第すぐ設定できる状態にはなっており、予備機としての準備はほぼ整ったと言ってよさそうです。
ひとつ残念なのは、補助金が受けられないという点です。機器の導入には補助金制度があるのですが、申請にはベンダー(取り付け業者)の領収書が必要とのことで、自分のように一人で組み立てた場合は領収書がなく、申請できません。
ここまで手間と時間をかけたのに報われないのは少し切ないですが、こんなことを思っているのは、数ある歯科医院の中でも自分だけかもしれませんね(笑)。
振り返ってみると、あのとき必死になって一人で構築した経験があったからこそ、今回の予備機も比較的あっさり用意できたのだと思います。
「もう二度としたくない」と思った作業が、こうして今に生きているのは不思議なものです。若い頃の苦労は買ってでもしろ、なんて言いますが、年を重ねてからでも、あえて苦労してみるのは決して悪くないなと感じる今日この頃です(笑)。